ケアマネ日記

ケアマネジャーの仕事の生の声

少し待ってほしい

介護を利用されてる方は、周りが見えなくなる時があります。

利用者さんにとっては自分の事、家族にとっては親の事なのでそりゃあ真剣です。

ただ、私達ケアマネからすると30人いる中の1人にすぎません。

冷たい言い方かもしれませんが、緊急性を重視して優先度の高い人から先に対応しないといけません。

例えば

いつも介護している家族が入院する事になった。今日から預かってくれるショートステイを探してほしい。

これ相当緊急事態です。

それに比べ

来月のショートステイを予約してほしい。
すぐにショートステイ先に連絡しても、相手もいつも忙しく動いている介護施設です。

担当者が休みや担当者会議に出ていて不在ですぐ連絡取れない事はしょっちゅうです。

私の休みも重なれば2日連絡取れない事もあります。

緊急時以外は少し返事をまってほしいのが本音です。

認知症って?

家族が認知症になると、自分の親や妻、夫が別人になったような感じがして大変落ち込む人がいます。

でもね、本質は何も変わっていません。

一分ごとに同じ話を繰り返す人がいます。

それは相手が話を聞いていないから。
だから同じ話を繰り返すんです。


へー。それさっきもきいた。何回も同じ事いわないでよ。そして最終的には無視する。


毎回は大変だと思いますが、時には話に付き合ってあげて下さい。


一分ごとに同じ話をする方と真面目に会話してみました。

するとどうでしょう。

女学校に通ってたこと。教師だったこと。お見合いの時の話。お姑さんの話。戦争時代の話。

出るわ出るわ。エンドレスで色々話して下さいます。


その場に一緒にいたご家族が

「いつもは同じ話を繰り返すのに、今日の母は普通の人みたいに話していてビックリしました!」と大変驚かれていました。

話を聞いてあげない。無視するなどは認知症を悪化させる原因にもなります。


たまには「お母さんは小さい頃、どんな子供だったの?」と簡単な質問をしてみて下さい。

きっと目を輝かせて昔の話をしてくれると思います。

興味を持ってもらえる嬉しさ、話を聞いてもらえる喜びが、大事にされてるという自信につながり認知症の悪化を防ぐことが出来ると思っています。


毎日は大変なので、たまにでいいと思います。

急変の対応

介護の知識がない家族が、自宅で介護をする。

これ本当に大変な事です。

何がって、知識がないから緊急性について理解出来ないのです。

デイサービスは体調の悪い人が通う場所ではありません。

持病は持っているけど、状態が安定している人が通う場所です。

熱があったり、痛みの訴えがある場合は急きょお迎えをお願いする事もあります。

熱があればインフルエンザの可能性もあるので、デイサービスでお預かりする事は難しいのです。

熱があるので、途中で帰る対応をするのが普通です。

子供が熱出したら保護者が学校へ迎えにいくみたいなものです。

デイサービスは体力が低下している人が通ってるので、インフルエンザなどすぐ移ってしまう可能性があります。

家族へ対応をお願いすると、夜まで仕事なので夕方まで預かって下さいという家族が多いです。


子供が熱を出したらすぐ迎えに行くのに、両親が熱を出しても放置ってなんかかわいそうです。


ましてや、熱を出した方を看病するだけの職員も揃っていないのが現状です。

デイサービスやショートステイは熱がある時や、痛みの訴えが酷い時は利用できない。

介護をされる方はこれを知ってもらえると、事業所も助かると思います。

介護施設は学校と同じだと思って下さい。

長寿の方が使っている3つの魔法の言葉

90過ぎても元気に在宅で一人暮らしをされている方がいます。

そんな方々と接していると、だいたいの方がある3つの言葉をよく使っている事に気付きました。

それは

「ありがたい」「おかげさまで」「お互い様」

の3つの言葉です。

普通の何気ない言葉ですが、本当に長寿の方はその3つの言葉をよく口にしています。

ヘルパーさんが来てくれてありがたい。

デイケアに通えるおかげで元気でいられる。

ヘルパーさんが何か失敗しても、「お互い様だから」と大きな心で許してくれる。

これって当たり前な事だけど、そう思えない人も多いのが現実です。

この3つの言葉は、自然と介護者にも自信を与え、やる気を出させてくれる。

本当に魔法の言葉だと思っています。

その心構えが、日々の健康につながり90過ぎても元気でいられるんじゃないかなと感じています。

「ありがたい」「おかげさまで」「お互い様」の3つの魔法の言葉。

皆さんも日々の生活で使ってみませんか?

そして、長寿を目指しましょう!笑

ケアマネならなんとかしろよ!

ケアマネならなんとかしろよ!

利用者様、家族からよく言われる言葉です。

ケアマネでもどうにも出来ない事もあります。

まるで利用者様の病気は、ケアマネが原因でなったかのように怒鳴る方もいます。

病気で不自由なら何を言っても許されるんですか?

不眠不休で365日介護をして疲れ果てたら、ケアマネに八つ当たりしてもいいルールがあるんですか?

日々ケアマネは利用者様、家族の為に頭を悩ませ四苦八苦しています。

何とかしてあげたいけど、どうにもしてあげられないもどかしさを抱えながら支援をしているんです。

しかも30人以上も!

介護が原因での夫婦喧嘩の仲裁。

介護が原因での兄弟喧嘩の仲裁。

近くに住んでるのに、全てケアマネ任せの家族。

1日連絡が取れないとケアマネのくせに休みをとるな。

とにかく今すぐ来て。と大した用事でもないのに呼び出される。

家族から介護と無関係の話を延々と聞かされる。

ケアマネなら何を言っても許される。

ケアマネになるとき受容と傾聴が必要だと教わりました。

確かに受け止めてあげたい、全部聞いてあげたい。

だけどね。

ケアマネは退院調整、入院調整、介護サービスの管理、事業所との連携、主治医との連携、アホみたいに多い記録や書類の入力作業、担当者会議、電話連絡、毎月一回の30人以上の自宅訪問、状態変化による緊急訪問、その他訪問給食の聞き取りの立ち会い、認定調査の立ち会い、施設訪問、病院訪問、会社の会議への参加、福祉用具導入の立ち会い、病院受診の同行、市役所への申請代行


もうね。


本当にやることいっぱいなの。

そんな中、緊急でもないのに愚痴などの長電話。

ヘルパーが時間ギリギリに来ると必要以上に怒り散らす。

すぐヘルパー交代しろ、事業所変更しろ、ケアマネ交代しろ。


簡単に言わないで下さい。


ごく一部の方ではありません。

普通に生活されている、理解力のある方の行動です。


特に家族が傲慢なケースは本当に多いです。


一呼吸おいて、相談内容ほ手短に、頻繁にケアマネを拘束することは控えて下さい。


本当に必要な時は、何時間でも寄り添います。


本当に必要な時はね。

ケアマネは何でも屋ではない!

最近ケアマネというお仕事について疑問を感じる事が多いです。

ケアマネは利用者の代弁者です。

だからといって全てをケアマネが決める訳でもないし、24時間ケアマネ業務をしている訳ではありません。

お風呂に入らない利用者様に対して、ケアマネからお風呂に入るように言って下さい。

利用者様が発熱しているので様子を見に行って下さい。

利用者の家族から、休日に急ぎじゃないけどケアマネと連絡とりたいので電話下さいと伝言がきたり。

今すぐ車椅子を用意しろ。

入院中の利用者から、寂しいから今から会いにきて。

ヘルパーに対しての理不尽な要求の対応。

お金が必要。だけど自分では言えないから、家族にケアマネから伝えて。

正直、利用者様、家族、事業所、医者なんでもかんでもケアマネに頼りすぎです。


30人以上担当しているのに、全員の要求に対応する暇はありません。

ケアマネの仕事ってそんな事ではないです。

利用者、家族で解決できるよう助言や情報提供を行い、介護保険サービスの利用に繋げるのがケアマネの仕事です。

ケアマネに相談すれば、なんでも解決してくれる訳ではありません。

できる事とできない事があるんです。

もっとケアマネの待遇を優遇して下さい。

政府の皆さんへ。

切に願います。

この思い届け。